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小さな谷の中の町 ~カナダ高校留学~

小さな谷の中の町 ~カナダ高校留学~

いつまでも続く緑と畑。それを一直線に断ち切ってどこまでも続く一本道。
ほんとすごいところにきてしまった。
興奮と少しの不安が2時間ほど前から続いている。清々しいほどの晴天の途中で軽いにわか雨が通り、自分の目の前に広がる景色をさらに明るくしていていく。

「そろそろ見えるわよ。」

イレインの声が頭に浮かべていた考えを一掃する。
前方に目を凝らして見るが、どこにも町らしきもの見えない。
英語スキルの低いため起きた聞き間違いだろうか。

「町はどんくらい大きい?」
「すぐに目の前に現れるわよ。」

車はそれまで走っていたコンクリートの道路から藪の中に車一台がギリギリ通れるかどうかの道を無理やり進んでいく。
横から伸びた細い木の枝が車にぶつかるがまったく構わないようだ。

「もう見えるわよ。」

藪道を抜けるとすぐ目の前に森の中にいくつもの家や建物がみえた。その町は平坦な大地にアイスクリームスプーンですくってできたような谷間にあった。
過ぎ去った雨の後を太陽の光が照らし輝いて目に映った。

「ファーストインプレッションはどう?」
「RPGゲームで見たような町だ。最高だよ。」

町の第一印象は僕の中でこれ以上ないくらいいいものだった。やっと、山に囲まれた田舎町からここまで来て、遠くにこられたように感じられた。

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