Close

カナダの家と町 ~カナダ高校留学~

家の活用方法は多様

家の地下室にはビリヤード台があった。もっと言えば、僕の部屋を出たら一番に目に入ってくるとこにあった。
田舎町ではすることのない暇な時間が多くできたが、その時間を使って毎日のようにビリヤードをした。初めは玉突きになど興味はなかったものの、ホストブラザーのシェンと彼の友達であるスティーブン(細マッチョ)がプレイするのに混ざって始めたら、なかなか楽しいことがわかった。
ホストブラザー(弟)のシオンはあまりビリヤードをプレイすることはなく、ゲームをやることに夢中になっていた。

そんなある日、上から知らない声が聞こえてきた。ホストマザーのイレインが見知らぬ老夫婦を下の階に案内して、これまで使われていなかった一室に通した。

「彼らはだれ?」
「バンクーバーからきた旅行者よ。ここには二日ほど滞在するわ。この家はね、B&Bをやっていて、よく旅行者を泊めているのよ。私は異なるバックグラウンドを持った人たちと話すのが好きだからこうやって家を宿のようにも活用しているの。」

 B&BとはBed and Breadの略で普通の民家を宿として扱うことであり、欧米を中心に流行している。カウチサーフィンという名前でにたようなものもある。現在は日本でもよく知られるようになったAir bnbの主事業である。
ヨーロッパを旅行した際はよくB&Bを利用した。安い値段で宿がとれ、実際に現地の人の生活に触れることができる楽しさは一度経験する価値はある。

”異なるバックグラウンドを持った人たちと話すのが好きだから” 意識高い言葉がでてきた。僕からすれば口にするだけで恥ずかしいことをさらっと言えるのは普通に羨ましい。

B&Bは確かに面白そう。だけど、この老父婦こんな田舎町になんで二日も滞在するのであろうか。確かに自然が多くて綺麗であるけれども特別な観光名所もないのに。

小さな町のプールと呼ばれる池というか、水たまり。

僕のいる街はカナダの真ん中の州にManitobaにある。そこの最大都市Winipegから車で4時間ほど西に行ったところにある街で、人口は700人にも満たない。

隣町との間も車で30分はかかり、街と街の間は畑に牧場、それと森と湖くらいしかない。そのため、日本のように看板がないと街(もしくは市)の境目がわからないようなことがない。

街は谷の間にあり、上から見れば街全体を見下ろせる。谷の中には小さな商店やスーバーが数店舗並んでいる。街の外れにはテニスコートやゴルフ場、プールなどもある。しかし、そのプールは多くの人が想像しているようなプールではない。

〜〜〜〜〜

ある日、シェンが街にプールがあるから行こうと誘ってきた。

しかし、思った。半日散歩しただけで、町を一通り見終わったこの町にプールらしき場所はなかった。どこか、町のさらに外れにでもあるのだろうか。

シェンの車に乗って、プール場まで向かうと見えてきたのは、散歩中に見かけた池だった。

「あ、・・・・・これ?」

「これ」

彼がプールと呼ぶその池はそばを通る小川と色が変わらない濁った茶色の水たまりでしかなかった。水はコンクリートでも、他の何か人工物などに覆わられていることもなく、ただ、地面に掘られた穴の中に水を溜め込んでいるだけだった。

もちろん、この水たまりは屋外に設置されているわけであり、水の中には色々虫やら葉っぱやらが見受けられる。

絶句した。そして、次に思った。

こいつ・・・もしかして本物のプール見たことないんじゃね?これプールじゃねえし、池だし。いや、そこらへんの池だって石とか、レンガに囲まれているわ。何にも対応されてないこれは池以下じゃねえか。

誘ってもらった手前、入るわけにもいかないが、正直入りたくない。汚いし。

シェンはすぐにでも入りに行くかと思ったが、仕事があるからと、そばにある監視台に登り始めた。

お前、、プールの監視員か。てか入らねえのか。

そこに一台の車がやってきた。

車から飛び出してきたのはまだ小学生にも上がってなさそうな子供だった。親と一緒にプール(?)に入りにきたのだ。

水たまりではしゃぐ子供を横目にみて、ビビってるわけにもいかないので、 しょうがなく入った。

外の熱気に晒されているものの、意外にも水は冷たく、心地よかった。

(オチはない。)

〜〜〜〜〜

 

この記事をシェアする

コメントする?

コメントは承認後記事内に表示・反映されます。 「 > 」を記事内文章と一緒に書きこむことで、その文章付近にコメントを残すことができます。